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Wat's your name?

【どちらが怖いだろう】

「あれは、たしか…」

 先日バトルサブウェイに乗ってきた少女を見つけ、思わずたちどまる。

(こんな時間にギアステーションにいるということは、道に迷われたのでしょうか…)

 時刻は真夜中。サブウェイに挑戦きたとも考えにくい。
 わからないが、声をかけることにした。

「お客さま、どうなさいましたか?」
「…あ、えーと…」
「サブウェイマスターのノボリです」
「…あ、はい。もちろん、存じてますが…」
「道に迷われましたか? それとも、バトルサブウェイに挑戦でしょうか?」

 少女は頭を横にふる。

「ひさびさにボックスからだしたヨマワルが、いなくなってしまって…。あ、でも、もう見つかりました」
「そうでしたか。それはよかった」
「ご心配おかけして、すみません」

 まだなにかありそうな気もするが、あえてなにも訊かないでおこう。

「もう夜もふけました。ポケモンセンターまで、お送りします」
「いえ…バクフーンもいますし、だいじょうぶです」

 ほほえみ返した少女に。

「いえ、これはわたくしの仕事にございますゆえ…」
「それじゃあ、私急ぎますので…」
「え、あの…!」

 振り返るまもなく、少女はオオスバメに乗って、行ってしまった。

「…ふしぎなかたです」

 ふしぎ、というかおかしいといおうか。

「…さて、お仕事に戻りませんと」

 カンテラを手に、暗闇へと歩を進めた──。



「ふうん…。ねえ、その子、強い!?」
「…ええ。初回にして、わたくしをたおし…シングルトレインのみならず、スーパーシングルトレインにも乗車され…」
「どっちが勝ったの!?」
「わたくしです。ですが、かなりよい勝負でした。最後にオノノクスの逆鱗が急所にあたらなければ、かくじつに負けていました」
「わあ、強そう! ぼくも戦いたい!」

 だが彼女はダブルトレインには興味がないのか、乗る気配もない。そう返す。

「つまんないのー」
「ですが…可能性がないわけではありません。バトルがお好きなようでしたし」
「ボス! 大変なんや!」
「…クラウド、どうなさいました?」
「こないだのつっよい女の子さんと、挑戦者はんが、ケンカはじめてもたんですわ!」

 あわててかけつけると、例の少女と挑戦者らしい男性がにらみあっており、男性のほうが少女をなぐった瞬間であった。

「てめえはなんなんだよ! 俺のポケモンをなぐろうがけろうが、勝手だろうが!」
「ふざけるな! ポケモンはあんたの八つ当たりの道具でもなければ、負けたのだって、あんたの指示が悪いからじゃない!」

 見れば、男のポケモンだろうか。傷ついてボロボロになったマメパトが、おびえている。

「クダリ」
「わかってる!」

 クダリと他の駅員が男をおさえ、ノボリは少女のまえに立つ。





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