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Wat's your name?

【無自覚と無頓着=鈍感】

「聞ーてる?」
「クダリ、あなたはいつも、私のつごうはムシしますね。今日はもうつかれたので、私はこれで」

 サブウェイマスターには、休日も休み時間もない。いつなんどき挑戦者がやってくるかもわからず、仮眠こそとっているものの、まともに熟睡などできない。
 マスターである3人だけ用意されている仮眠室に入ると、すぐにベッドにしずむ。
 何年もおなじ仕事をしているせいか、すでに体が感覚をおぼえてしまっているらしく、ベッドに入ればすぐに眠れる。

(つかれてるときに、よりによって白いほうに会うなんて、ほんと最悪の日だわ…)

 名前は、なにをされたってわけでもないのだけれど……おなじサブウェイマスターであるノボリとクダリが嫌いなのだ。なんというか、生理的に苦手というのだろうか。

(最悪…)

 きっと向こうはこちらをなんとも思ってはいない……むしろ不愉快だとは思っているかもしれないが……のだろうが、苦手なものは苦手なのだから、どうにもならない。
 こんなことではいけないと思いつつも、どうにも克服することができないまま、こんにちにいたっている。とくに白いほうこと、クダリは苦手だ。
 まるで顔にはりついたかのような、常時うかべている笑い。年齢よりもおさなく感じる口調。いいおとなのはずが、性格もなんとなくこどもっぽい。そして、うっとおしいほどのスキンシップ。とにかく、名前にとっては、苦手な要素しかない。

(…いけない。とにかく今は、やすんでおかないと…)

 やすめるときにやすんでおかなければ、つぎはいつやすめるのか、わかったものではない。挑戦者には、こちらのつごうなど、関係ないのだ。

(ほんと、今日は特につかれてるみたいだし…)

 よけいな思考をおいだすように、飲み物をいれると、口つけた──。



「ボス、挑戦者です」
「んー…あー…はい、今行きます…」

 30分も寝ただろうか。まだ少しぼーっとする頭で、バトルへ向かう準備をする。準備しているうちに、頭もはっきりしてくる。

「今回の挑戦者は、かなり早い速度でここまできましから、あるいはボスにも勝てるかもしれませんね」

 トレイン内を映すモニターをかくにんすると、挑戦者はすでに14人抜きをたっせいするところであった。

「さあね。いずれにしても、私は自分にできることをするまでよ」

 仕事以上のことはしないし、かといって必要以上に手を抜くこともするつもりはない。ノーマルトレインだから、たしょう手加減が必要なのだが。
 そんなことを考えながら、グレーのロングコートを羽織る。ちなみに、ノボリは黒、クダリは白の同デザインのコートを着ている。
 ハイウエストですそが広がったデザインのコートは、線路をイメージしているらしい。そで口も広めで、中は白シャツにネクタイ、スラックスといういでたちだ。

「コートを羽織ると、女性とは思えない。って、ノボリさんに言われたな」
「はい。たしかボスは、あれからお2人が苦手になったんでしたね」





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