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Wat's your name?

【哀しいから忘れちゃったの】

(あ、れ…? ここどこだ…?)

 どこかの森にいる。……ああ、これはおさないときの記憶だ。

名前ちゃん、あぶないよ!」
「だいじょーぶ!」
「あぶないですよ!」
「だいじょーぶだってば! 2人とも心配しすぎ!」

 そうだ、私はあのころからむちゃをいとわなかった。

「あと、少し…あっ!」
名前ちゃん!」

 ポケモンの育成に必要なきのみをとろうとして、木から落ちた。だけど、思ったより衝撃がなくて。

名前ちゃん、   !」
「けがはない、ですか…?」
「…   !」

 私をかばって大けがをしたのは……誰だったかな。今となっては顔も思いだせない。

「私は平気…」
「よかった…」

 たしかあのあと、彼らの親にものすごく責められて……そのへんの記憶が、かなりあいまいだ。とにかくかなりひどいことを言われて、たぶん……それで記憶がはっきりしないんではないだろうか。

名前ちゃんを悪く言わないで! ぼくらがあそこに連れて行ったんだよ!」
「そうです。名前さまは悪くないです。いくらおかあさまでも、そんな言いかたは許せません!」

 ……あれ、今日はいつもの夢のつづきがある……。いつもなら、ここで目がさめるんだけどな……。

「ママ、ひどいよ! ぼく、そんなこと言うママ、だいきらい!」
「わたくしもです」

 ……この口調、どこかで……。

「ママは、あなたたちが心配なの…!」
「そんなこと、ぼくもノボリも知ってる! でもママ、言っていいことと悪いことって、あるでしょ?」
「そうです。それに、こんなけが…なんてことありません」

 はっとして、いっきに記憶よみがえる。それに呼応するかのように、今まで顔のなかった男の子の顔が、ノボリさんとクダリさんに変わった。

「ごめんなさい、ごめんなさい…」

 ぼろぼろと、泣きたくもないのにつぎからつぎへとあふれてとまらない涙に、クダリさんがやさしく抱きしめてくれる。

「ママ、これ以上名前ちゃんを傷つけるなら、ぼくもう家をでるからね」
「…クダリ…」

 自分のせいで親子ケンカになってしまったことがまた悲しくて、涙がとまらない。

名前さま、だいじょうぶですから、泣かないでくださいまし…」
「…ちが…ケンカ、しないで…」

 ベッドに横たわるノボリさんが手をのばしたところで、目がさめた──。





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