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Wat's your name?

【人混みのある風景】

「…はー…」

 軽いねんざをしたものの、たいしたことがないとの話だったので、翌日には仕事に復帰したのだけれど……。あいかわらず、ひまである。

(ここがスーパーマルチトレインだからっていう理由も、ありそうだけど…)

 ここにくるまでにだつらくしてしまうトレーナーのほうが、あっとうてきに多い。
 サブウェイマスターと戦うまえに負けてしまう人、サブウェイマスターに負けてしまう人。
 そのなかで、なんども挑戦してくる人は、ほんとうにごくわずか。1度の敗北でくじけてしまう人が多いのが現状だ。

「にしても、ひまだ…」

 さっき職員への連絡で、マルチトレインをものすごい早さで突破している少年と少女がいるらしい、って言ってたけど……。

(やっぱ負けちゃったんだろうなあ…)

 ふと見ると、少年と少女が目の前にいた。

「あの、乗車したいんですが…」

 女の子はきれいな蒼い瞳で、茶色い髪をポニーテールにしている。男の子のほうも似たような茶髪にくせっけで、髪と同じ目の色だ。

「あ、もしかして…あなたたちがマルチトレインをすごい早さで突破したって人?」
「あー、たぶんそうです。うわさになっちゃってます?」
「うん、すごいって、駅員がみんなほめてたわ」
「トウコ、ぼくたち有名人だね!」
「…トウヤ、うれしそう…。私は、ちっともうれしくないんですけど」

 トウコちゃんとトウヤくんか……。2人ともまだ旅にでて間もないのか、ういういしさがのこっている。

「はい、これが乗車切符よ。…がんばってね!」
「はい、ありがとう、おねえさん!」
「行ってきます!」

 かわいいなあ、2人とも……。なんて思いながら、列車が戻ってくるのを待った──。



「ノボリがフガイナイから、負けた!」
「…なぜ、わたくしのせいなのです? あなたにも責任のいったんはあるのですよ、クダリ。油断していたわたくしたちが悪いのですし」
「違う! ぼく悪くない!」

 声のするほうを見ると、サブウェイマスターのお2人が、なにやら言い争いになっているらしい。

「ぼくじゃない! ノボリ悪い!」
「だだをこねる子供のようなことを、言わないでくださいまし」
「うー、ぼくもう、ノボリなんか知らない!」

 ……めずらしいな、あの2人はたしか双子で、すごく仲よさそうだったのに……。

「このような往来で、いいかげんにしなさい、クダリ!」
「ううっ…ノボリ怒った…」

 道ゆく人が、なにごとかとお2人を見ている。

名前さん、交代」
「え、あ、はい!」

 休憩室に向かう準備をし、改札をでると。

「うわーん! ノボリ嫌い!!!!」

 声のほうを振り返ろうかと思った瞬間、すごいいきおいで走ってきたクダリさんと……みごとにげきとつしてしまった。

「うみゅー…」
「いった…って、ク、クダリさん!?」

 打ちどころが悪かったのか、クダリさんは目を回している。え、どうしよう。これって私のせい……?





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