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Wat's your name?

【苺ケーキを買いに】

 まんめんの笑みで、おいしそいにケーキをほおばるクダリさん。ノボリさんはその隣で、むすっとしながら、コーヒーを口にしている。

「あ、あの…」
「なーにー?」
「おいしい、ですか?」
「うん!」

 すでにどのくらい食べたのかわからないほどケーキを口にしたというのに、クダリさんの食欲は、とどまるところを知らない。

「ノボリ、さん…?」
「なんでしょう?」
「クダリさんって、いつもこんな感じですか?」
「…ええ、子供のころから進歩がないのです」

 いや、これはこれでかわいいけど……。

「ここはわたくしが払いますから、あなたさまも、どうぞお好きなものを頼んでくださいまし」
「…いえ、私はもうお腹いっぱいですので…」

 クダリさんの食べっぷりを見てたら、ちょっと胃もたれしてきちゃったし……。

「遠慮しなくていのに!」
「…してません」
「じゃ、んーと…名前、なんだっけ?」
名前、です」
名前ちゃん! はい、あーん」

 思わず口をあけると、つぎの瞬間、口いっぱいに甘さがひろがった。……あ、意外に甘くなくておいしい。

「ね、おいしいデショ?」
「はい。意外に甘さがなくて、おいしいです」
「じゃ、もう1口〜」

 ……なにやら殺気を感じて、ノボリさんを見る。まんめんの笑み。……こ、こわいー……!!

「ノボリ、怒ってる」
「いいえ、わたくしはすこっしも、怒ってなどいません」

 ……明らかに怒ってるじゃないですか……。

「ノボリ、だめ。名前ちゃん、おびえてるよ」
「…これは、大変失礼をいたしました」

 ……もう、なんなの、この2人……。

「…あ、そろそろ帰りますね。ポケモンたちのお世話をしないといけないので…」
「やだ!」
「だいぶ暗くなってまいりましたし、おうちまで送って行きましょう」
「い、いえいえ! サブウェイマスターに、そこまでしていただくわけにはいきません!」
「では、ここから先はサブウェイマスターではなく、ただの男としてお供いたしましょう」

 ……ちょっと待て。むしろそっちのほうが問題だ。

「本当に! だいじょうぶですから!」
「遠慮など、しなくてよいのですよ」
「してません!」

 なんとかお2人を説得して、1人で家に帰った。

「む、むだに疲れた…」

 お腹を空かせているてもちの子たちに食事を用意すると、シャワーだけあびて、さっさとベッドに横になる。

「もう、なんなのよ、あの2人…」

 クダリさんもあれだけど、なに考えてるか理解できないぶん、ノボリさんのほうが疲れるわ……。

「…寝よ…」

 ところが、とつぜんライブキャスターが鳴った。……え、なにこの番号……。

「は、はい…?」
『やっほー!』
「クダリさん!?」

 あれ、私番号教えたかな……?

『番号はねー、職員名簿で調べたよ!』

 ……それ、職権乱用ですよ……。

『だってぼく、まだきみと話したかったの!』

 ……いえ、そうではなく、ですね……。





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