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Wat's your name?

【最高の幸せを願う】

「ぼくは、大好きなノボリにしあわせになってほしいんだ。ノボリにはいつも、ぼくのことで、いらない気をつかってくれてる」

 ぼくは自由だから、そのぶん、かげでノボリがいろいろしてくれてる。それに気づかないほど、ぼくだってばかじゃない。

「ぼくらは2人で1人。でも、ぼくとノボリは違う」

 ぼくはいいかげん、おとなにならなければいけないんだよ。

「ノボリはノボリ。ぼくにだけかまっていられるほど、もう子供じゃない」

 ぼくももう、わがままはやめようと思ってるし。

「…クダリ…あなた…」



 ぼくらは、生まれたときから一所だった。むしろ、ママのおなかのなかから一所だった。
 遊びに行くのも一所。ごはんもおふろも一所。学校も一所に行って、一所にサブウェイマスターにもなった。ぼくはいつでも、ノボリと一所。

「ノボリ、ここしらないがひといっぱいいるよ…」
(あ、ないてる。かわいい…)
「しんせきがたくさんあつまってますからね…。クダリはひとみしりがはげしいですから、わたくしのそばにいたらよいのです」

 いつだって、なにかがけつじょしていたぼくを、ノボリがたすけてくれた。

「…うん、ノボリだいしゅき…あ…」
(かみましたね…)
「はいはい、わたくしもですよ」

 ノボリが笑ってくれるだけで、ぼくは、すぐに元気になる。

「ノボリ、ノボリー! ノーボリー!」
(トイレくらいゆっくりさせてくださいまし…)
「はいはい、ここにおりますよ」
「ぼく、1人コワイ! はやくでてきて!」
「わかりましたから…」

 でもやっぱりノボリにもけつじょしているところがあって、たとえば、ノボリが笑ったのはぼくにしかわからない……とかそういうことだ。
 ノボリが笑わないから、ぼくが一生懸命笑った。ノボリにたりないものは、ぼくがたすけてあげる。



 そうして一所におおきくなった。でもおとなになった今は、そんな関係でもいられないよ。

「いくら双子でも、ぼくはぼく。ノボリはノボリ。ぼくらはいいかげん、おたがいに依存しあった関係から、脱しなくちゃいけない」

 そのきっかけが、今なんじゃないか。ぼくには、そう思えてならない。

「ノボリに彼女や奥さんができたって、どうせぼくらが双子で、兄弟であることに変わりはないしね」
「…ええ」
「ぼくはノボリが好き。でもそれは、兄弟だから、双子だから。それはきっと、これからも変わらない」

 ノボリがしあわせなら、ぼくもしあわせ。それに……ぼくにだって、好きな人くらいいるし。

「クダリさんは、本当にノボリさんが好きなんですね」
「ノボリはもう1人のぼくだから。でもノボリとぼくは違う」

 そう。違うんだ。いくらおなじ顔をしていたって、性格も違うし、生活習慣だって違う。おなじなのは、外見だけだ。

「でも、それでいいんだ。ぼくはノボリと兄弟でよかったって、思うから。…ノボリは、しあわせにならないといけないの」
「クダリ、あなたもです。わたくしだって、クダリと兄弟でよかったと思っているのですから」

 ……はずかしい。なんて照れ笑いを返すぼくに、2人がしあわせそうに笑っていた──。

ENDE 110928

無駄に長くなる予感しかしないので、この辺でぶった切ろうと思います←
サブマスは仲良しでいいよ。仲良く幸せになればいいよ(笑)



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