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Wat's your name?

【君がほしい】

 泣きくずれるぼくを、ユーリのお姉ちゃん……名前はずっと抱きしめていてくれた。……こういうやさしさ、ユーリにそっくりだ……。

「これ、ユーリからあずかっての。あの子の日記」
「…ん…でも、今はつらいから…あとでいい?」
「いつでもいい。あなたしだい」
「…ありがと」

 ああでも、ぼくたちは名前を殺さなくちゃいけないんだ。でも、ぼくにはきっとできない。そして、ノボリにも……。

「一所にきて! ノボリとも、相談したいことがあるんだ!」
「え、あ、うん…」



 名前を1人でリビングにおいて、ノボリと2人、小声で会話する。

「だからね、ノボリ、ぼくにはできない! ノボリにもできないでしょ!? だから、どうしたらいいの!?」
「…1つだけ、方法はあります。別の人間を殺して遺体の写真を撮り、依頼人に証拠として提出するのです。もちろん、顔はズタズタにする必要がありますが」
「ん、それしかないね!」
「では、名前さまには少々眠っていてもらいましょう。なにかあってはこまります」
「うん!」

 どのくらい効くか時間計算したうえで、睡眠薬を投与すると、ぼくたちは家をでた。
 てきとうに街で見つけるのではなくて、他に依頼されていた人を殺して、顔をつぶす。そして写真を撮影し、依頼人に見せる。

「なっ、なにもここまでしなくても…! しかも、これでは本人かどうか確認できんだろう!」
「ならば、これをDNA鑑定にでもおだしなさい」

 と、あらかじめ切っておいた名前の髪の毛……殺した女の血液つきのをわたすノボリ。

「いや、わかった。もういい。これは約束の報酬の残りだ。これで、いいんだな?」
「ええ。あと、もう1つ」
「ぼくたち、ちょっと事情が変わったんだ。オマエ、死んで」
「な、に…を…」
「あは、殺される人間の気持ち、わかった?」

 笑うぼくに、オジサンは恐怖の視線を送る。

「クダリ、めんどうなので早くしてくださいまし。それに、名前さまが起きてしまわれます」
「えー、早く殺しちゃったらつまらない!」
「…まったくもう」

 ドンッという銃声とともに、オジサンは死んじゃった。

「むう、ノボリすぐ殺しちゃうー」
「どうせ屍になってしまえば同じこと。クダリのじわじわと殺す方法は、相手の苦しみをのばすだけにございます」
「それがいんじゃん! 殺されてとうぜんのやつばっかなんだよ? 苦しめるべき」
「わかりましたから、もう帰りますよ。わたくしは、さっさと硝煙の匂いを落としたいのです」

 足早に行ってしまうノボリに、あわてて追いかける。

「帰ったら、名前に匂いとってもらわない? 2人ですれば、女の力じゃ敵わない」
「…わたくしは無理じいは嫌いにございます」
「大丈夫だよ、オンナノコにも性欲はあるもの。気持ちヨクしてあげたら、ぜったいガマンできない」
「…はいはい。あなたは昔から、言いだしたら聞かない子でしたね…」

 子供あつかいされたことに頬をふくらませつつ、家路についた──。



裏へ続く(裏は読まなくても問題はないです)



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